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上江洲正美行政書士事務所

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相続人が行方不明のとき

 相続は、相続人全員がそろって協議を行い、決めることになっています。そこで、もし誰か行方不明の相続人がいたときは、どうにかしてその相続人を探し出さなければなりません。しかし、実際のところ、探せなかったから行方不明であるわけで、そうなると遺産分割協議はできない、つまり相続ができないということになります。また、このような状況はかなりの確率で起こる可能性があり、そのたびに相続が中断しては非常に困る状況になります。
 そこで、行方不明の相続人がいるときは、家庭裁判所に不在者財産管理人の申し立てができるという制度がつくられていて、不在者財産管理人は、行方不明の相続人の代理人として遺産分割協議に参加するのです。不在者財産管理人は、当然のことながら明らかに行方不明者の不利になるような協議に賛成することはできません。
 一方、長期間行方不明で生死も不明というときは、失踪宣告という制度があります。これは、生死が7年間不明であるときは、家庭裁判所に失踪宣告をしてもらって、期間満了時に死亡とみなすという制度です。失踪宣告が認められて行方不明の相続人が死亡したことになると、その行方不明者を抜きにして分割協議を行うことができます。
 
相続人に未成年者がいたら
 遺産分割協議は、相続人全員が参加して行うことになりますが、相続人に未成年者がいることがあります。未成年者は、法律行為を行うことができないので、分割協議に加わることはできませんので、親権者、後見人などが代理人として参加します。ただし、親権者も相続人である場合は、被代理人と利益が相反するので代理人になることはできません。このときは、家庭裁判所に特別代理人の申し立てを行います。

遺言書が残されているか
 生前に被相続人から遺言書のことを聞いていれば、見つけることは簡単ですが、そうでないときはいろいろ探してみる必要があります。よくある保管場所は、金庫の中、書斎の引き出し、本棚、たんすの中などです。貸し金庫、かばん、ジャケットの内ポケットという例もあるようです。
 さて、遺言書が見つかったとしても、公正証書で作成された遺言書以外はすぐに開封してはいけません。遺言書の知識のある人や、市販の遺言書キットなどを使用している場合は、封筒に注意書きがされているはずですが、開封前にまず家庭裁判所で検認をしてもらう必要があります。

財産には何があるか
被相続人が財産目録を作成していれば問題はないのですが、ふつうはそういうことをしないことが多いので、どういう財産があるかが問題となります。相続財産に漏れがると、後々大きなトラブルとなることがありますので、慎重に調査をする必要があります。
遺産には、プラスの遺産とマイナスの遺産があります。さらに、相続では被相続人の財産上の地位も引き継ぎますので、保証債務や連帯保証債務も引き継ぐことになります。


相続財産にならないもの
 被相続人が残したものでも、相続財産にならないものがあります。衣服、靴、書籍など換金性が低いものは遺産ではなく、形見分けなどで分配されます。墓や仏壇なども相続財産ではありません。これらは、祭祀の承継者に引き渡されますが、祖先崇拝の念が強い沖縄では、遺言で指定しておいた方がいいでしょう。

遺産をどれだけもらえるか
 遺言書がない時は、相続人全員で遺産分割協議書を作って相続分を決めます。しかし、相続人の意見が割れて相続分の決定ができないときは、家庭裁判所の調停や審判によることになります。この場合は、法定相続分に沿った分割が行われることが多いようです。
 遺言書があるときは、原則として遺言書に従いますが、相続人全員が合意すれば遺言書に従わなくてもかまいません。

特別受益は相続分に加える
 相続財産は、被相続人が死亡したときに所有していた財産だけではなく、結婚資金、住宅資金、額が大きい学費などは特別受益として相続財産に加えます。これは、相続人間の公平性を考えたもので、事前に贈与により大きな利益を受けた相続人は、被相続人の死亡による相続ではその分減額されて、生前贈与を受けなかった相続人とのバランスが取れることになります。

寄与分
 相続人の中には、無給で家業に尽くしたとか、被相続人の医療看護の費用を負担したなどで、財産の維持や増加などで特別に貢献した人がいる場合があります。この場合は、その分を相続財産に加えてもらうことができることになります。

相続ができない人
 法定相続人であっても、親を殺してしまった子などは、相続欠格といって相続人になることはできません。相続欠格になる事例としては、被相続人が殺させたのに告発をしない、詐欺や強迫で被相続人に遺言書を作成させる、遺言書を偽造・変造・隠匿したなどがあります。

相続の放棄
 相続財産にはプラスの財産とマイナスの財産があります。プラスの財産とマイナスの財産をトータルとしてプラスとなれば問題はないのですが、マイナスになる時は相続しないことができます。これを相続放棄といいます。もちろんプラスであっても放棄はできます。
 相続放棄をするときは家庭裁判所の許可が必要です。相続放棄をするためには、相続の開始か、相続人になったことを知った時から3カ月以内に申請をしなくてはなりません。

限定承認
 遺産の内容がはっきりしないため、マイナスの遺産が多いかもしれないというときは、限定承認という方法があります。これは、相続で得られる財産の範囲内でマイナスの遺産を弁済しますというものです。もし、プラスの財産が大きければその分は得することができることになります。
 ただし、限定承認は、相続人各自が独自に行うことはできずに、相続人全員が一致して家庭裁判所に申し立てる必要があります。

代襲相続
 相続開始のときに被相続人の子がすでに死亡していてその子に子(孫)がいたときは、その子(孫)が親の分を相続することができます。これを代襲相続といいます。
 代襲相続人になれるのは、被相続人の直系卑属と甥・姪だけで、養子の連れ子などはなれません。

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